1053を別の角度から見てみましょう。それはメッタグーさんとブッダとの会話の流れです。簡単に言ってしまえば、下のようになります。 |
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1052 メッタグーさんが質問します。 |
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1053 ブッダが答えます。 |
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※その内容は下の◯印のこと、これらが入っていないと、メッタグーさんの質問に答えたことにはなりません。 |
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◯ 何に気をつければよいか。
◯ 何をすればよいか。 |
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1054 メッタグーさんは「最上のdhammaを受けて、わたしは心の底か ら喜びます」と言います |
◯に該当するのが1053の次の言葉です。前ページにも取り上げました。 |
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diṭṭhe dhamme anītiham |
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ところが、「伝聞ではなく、真理を見た」という訳、これでは答えになっていないし、メッタグーさんが心の底から喜ぶことにはなりません。「結局、わたしは何をすればよいのですか?」と いう戸惑いしかないでしょう。
「言葉ではなく、実習を指導した」。と言う意見もあるかもしれませんが、他の詩ではそれはまったくありませんので、それは考えにくいです。またブッダには特別の修行法などはありません。 |
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