上筒井4丁目のバス停近くに寿司屋「仙月」がある。以前からバスに乗っていて目についていた。一度行ってみたいと思っていたが、昨夜行くことができた。
お母さんと息子さんの二人でされているお店である。一番安い盛り合わせを注文した。盛り合わせといえど、手抜きなく、きっちりと作ってある。食べ終わって、お支払いするときにお母さんに聞いてみた。「仙月という名はどこからつけたのですか」と。
「もう亡くなった主人が寿司屋を始める前に、夜、布引の山で寝転んで月を観ていて、〈仙月〉という名前にしようと決めたようです」。
帰路、「仙」は「人」と「山」で出来ている。これに「月」が入り、「人」「山」「月」、この三者の出会いがあったのだと、変に納得した。
そう言えば、わたしがよく行く喫茶店「月森」も、最初の頃、お店の人に聞いたことがあった。「どうして月森という名前なんですか」と。返事はこうであった。「だって、森にはお月さんが一番似合うでしょう」。
「森と月」は‥‥静寂の世界‥‥‥。
インドのサーンキヤ哲学書
の中に『真理の月光』という本がある。
「月光があなたのこころの睡蓮を開く」
このプロセスの終端にはさらに転変がある。
真理の月光とは
すなわち「あなた」のこと。
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July 24,2010 5:51PM at TSUKIMORI
Fuji FINEPIX F70 100-0513
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