2010年07月31日(土)   <<BACK>>

月光

 上筒井4丁目のバス停近くに寿司屋「仙月」がある。以前からバスに乗っていて目についていた。一度行ってみたいと思っていたが、昨夜行くことができた。
  お母さんと息子さんの二人でされているお店である。一番安い盛り合わせを注文した。盛り合わせといえど、手抜きなく、きっちりと作ってある。食べ終わって、お支払いするときにお母さんに聞いてみた。「仙月という名はどこからつけたのですか」と。
 「もう亡くなった主人が寿司屋を始める前に、夜、布引の山で寝転んで月を観ていて、〈仙月〉という名前にしようと決めたようです」。
 帰路、「仙」は「人」と「山」で出来ている。これに「月」が入り、「人」「山」「月」、この三者の出会いがあったのだと、変に納得した。
 そう言えば、わたしがよく行く喫茶店「月森」も、最初の頃、お店の人に聞いたことがあった。「どうして月森という名前なんですか」と。返事はこうであった。「だって、森にはお月さんが一番似合うでしょう」。
 
  「森と月」は‥‥静寂の世界‥‥‥。
 
  インドのサーンキヤ哲学書 の中に『真理の月光』という本がある。
 
   「月光があなたのこころの睡蓮を開く」

 このプロセスの終端にはさらに転変がある。

  真理の月光とは
 すなわち「あなた」のこと。

 

July 24,2010 5:51PM at TSUKIMORI
Fuji FINEPIX F70 100-0513


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