2004年10月12日(火)   <<BACK>>

【閑話】
神戸栄光教会

  阪神淡路大震災から十年も経って、ようやく「神戸栄光教会」が再建された。たまたま10月10日の昼ごろ、前を通 りかかると、礼拝を終えた人々が正面付近に三々五々と集まり、記念撮影をしていた。どの顔も晴れやかで和やかであった。
  この神戸栄光教会は子供の頃から印象深い建物であった。神戸のシンボルともなっており、たくさんの人が絵画の題材にしてきた。
  クリスチャントゥディのHPには、1886年に米国からの宣教師が設立した教会を移転する形で1923年に建てられた、とあった。第二次大戦の空襲という難を逃れたが、十年前の阪神淡路大震災では一部の壁を残し、瓦礫の山になってしまっていた。長い間、大きなテントの中で礼拝が行われていたが、多くの寄付を得て、ようやく再建の工事が2年ほど前から行われていた。
  つい二ヶ月前、鐘の塔部分が昔と変わらぬ姿で現れた時は驚いた。 クリスチャンでもない私には、外から、それとなく様子を窺うしかないが、この再建という大事業を契機に、人と人、人と教会の繋がりがより一層、強くなったのではないだろうかと思っている。人の心を清浄にする所としての教会が消えず、むしろより心のこもった建物として復興されたことは、純粋に嬉しい。
  今年の12月24日はこの教会の静かな空間に身を置いてみたいという気持にかられている。

→外観は以前の姿とほぼ同じだが、エレヴェータがつけられたり、バリアフリーにしたりと、人にやさしい構造になっている。

 


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