2004年3月30日(火)   <<BACK>>
チューリップ

 チューリップと言えば、小学校の教室には必ずと言ってよい程、チューリップの球根がガラスの容器に置かれていた。私が小学2年の時、毎朝、皆より早く学校へ行っては、まだ根も出ていない球根をじっと見つめる女の子がいた。昨日とは必ずどこかが変わっていると思っているのか、あるいは花が咲いた時を想像しているのか、球根を凝視しつづけていた。
 昨年チューリップの写真を撮ったが、その時、花より葉の方に興味をもった。なぜ葉はアイロンをかける前のワイシャツのようにネジれたり、ヒダをうっているのだろうか、と。でも、葉と花はうまく釣り合っている。人間が作ったものなら、そうはうまくいかないだろうに。 チューリップの葉の一つ一つは隣の葉と重なりあっている。私が観察したチューリップは左まわりに重なっていた。「そうだったのか、チューリップの葉は左まわりに重なっていくのか」と得心したものだ。しかし、やがてそうでないことが分った。後日、別 のところで右まわりに葉が重なるチューリップを見たからだ。「人に言わなかって良かった」と内心、胸をなでおろした。
チューリップは他の花に比べ、印象に残る。形と色がはっきりしているのでそうなるのであろう。この時期に生まれた人は、誕生日がくればチューリップを思い出す人も多いだろう。皆さん誕生日おめでとう。

→チューリップを球根から育ててみたい、と急に思いはじめた。




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